ミノとハラミ

もろもろ忘れがちなオタクがのちのち己を振り返るために悪あがきでつけている備忘録

ジャニーズ楽曲大賞2014

ジャニーズ楽曲大賞2014の投票内容の覚え書きと、投票コメントにこめきれなかったもろもろと、感想と展望と。

楽曲部門

1位: FIRE!!!/北山宏光藤ヶ谷太輔Kis-My-Ft2


このコメントに思いの丈は詰め込んだつもりだったけど、こぼれ落ちてしまったかもしれないものをここで*1
みんなの愛した藤北は健在だった。それは単に回帰とか懐古とか、テイストが昔に戻ったとかいうことじゃない。かつての二人を知るファンが期待したテイストを、今の二人がその期待を超えるレベルで叩き出してくれたということだ。わたしがFIRE!!!の藤北に見たのは、二人の築いてきた過去と、それ以上に現在と未来だった。こんなにかっこいい彼らが今もこの先もキスマイにいてくれることが、藤北ファンとしてよりもキスマイファンとして、すごく心強かった。
デビュー後しばらく経ってからようやくキスマイを追い始めたわたしにとって、藤北はほとんど歴史上のシンメと言っていい。グループも個人も日々恐ろしいほどのスピードで前進していく中にあって、藤北という括りだけは、デビュー発表前後の美咲やクリエあたり(かろうじて2012年のビギナーズくらいまで?)に置き去りになっているのかと思っていた。藤北は一定の役割を終えたのかもしれないと。でも違った。現在進行形だった。そして二人が見ているのはきっと、キスマイの未来だ。
北山くんいわく、「藤ヶ谷とだけは、デビューが決まった時に『キスマイどうしていく?』ってガッツリ話し合った」*2そうですが、この先は根拠のない完全なるわたしの妄想だけど、「二人だけで引っ張ろうとしちゃいけない」「二人が引っ張らなくてもいいグループにしなきゃいけない」ってことを、このタイミングで口に出して確認したんじゃないかなー。おそらくは、藤北は役割を終えたんじゃない、変えたのだ。
3rdアルバムの収録曲が発表された時、いまさら藤北?という声もあった。名実ともにツートップだったJr.時代を肌で体感していないわたしですら(だからこそ?)、興奮と期待の裏でそう首を傾げた。でも、これがメンバーによるセルフプロデュースの第一歩なのだとしたら、先陣を切るのがこの二人というのは、とても妥当に思える。まあ、次のアルバムが出てみないとわかんないけど。なんにせよ、これ以上ユニット曲ソロ曲が増えるようなら、別CDにしてくださいavexさん……。

2位: ウィークエンダーHey! Say! JUMP

聞けばわかる、見ればもっとわかる。説明不要の突き抜けた良曲。

潔くも説明を放棄した(笑)。だって理屈いらずなんだもん。
楽曲大賞の投票にあたっては、その曲が世間(つっても主にジャニオタ界隈。無論その集団には自分も含まれる)に無差別に振りまいた熱と、わたし自身がごくパーソナルかつダイレクトに食らった影響とを、無意識に測っている。曲によってその配分はさまざまだけど、前者がどれだけ圧倒的でも、後者がちょっとでもないと投票には至らない。振り返るに、わたしの場合は多分そんなふうにして決めていた、無意識だけど。で、この曲は前者の割合がめっちゃ高かったのだ。だからわたしはこの曲について語る言葉をほとんど持たない。ただただ降伏した。すげえ。楽しい。なんかわかんないけど超好き。……という思いだけで2位に持ってきた。曲と1対1で向き合った個の立場で選んだのではなく、なんていうんだろう、「民草は神をお慕い申し上げております!!!」って感じな。
強いて挙げるならやっぱりイントロ・アウトロのダンスと、いのちゃんの無限大ミステリーからのたかきくんのラブミサイル、そしてだいちゃんのラップにまんまと撃墜されたけど、みんなそうでしょうよ。そらそうよ。

3位: 光のシグナル/Kis-My-Ft2

のびやかな曲調に明快な歌詞、そしてドラえもんのタイアップ。デビューから3年、キスマイが手に入れた新たなチャンネルを象徴するシングル。気張らず臆せず、優しい笑顔でメジャーなステージに立てるアイドルになったんだなあ。

FIRE!!!に寄せられたコメントからは「かつてのギラギラした藤北おかえりいいいい;;」、光のシグナルに寄せられたコメントからは「あのキスマイがいよいよここまで来たんだねええええ;;」という感慨が見え、そして支持は前者に集まるのだなあと思ったのだった。わたしはCDが売れることや名が売れることは絶対的に良いことだと信じてるのと、既に持ってるチャンネルは捨てないまま新しいチャンネルもガンガン増やしてほしい欲張りなので、この言わば「きれいなジャイアン」的「きれいなキスマイ」にもすくすく育っていってもらいたいと願っています。ちょうど10枚目ということもあるけど、のちのち振り返った時に、ひとつのマイルストーンになりうるシングルではなかろうか。

4位: AinoArika/Hey! Say! JUMP


お前は何を言っているんだ(真顔)。この酩酊したコメントを許容してくださったJUMP担の方*3におかれましては誠にありがとうございました。ちょっと泣いた。

言葉だけじゃ伝わんない 思いだけじゃ届かない けど僕ら 不思議だね 愛の在処を知ってる

http://j-lyric.net/artist/a04d4b4/l02fdd4.html

このキラーフレーズよおおおお。HIKARIさん天才か。どんだけ近くに寄り添っても絶望的に遠いのが他人で、どんだけ言葉にしても確かなものなんて何もなくて、でも愛はここにあるって、ちっぽけな僕らでもちゃんと知ってる。だから素敵なのだ、人と人がつながるってことは。
スケールが馬鹿でかいようでいて、実は相当ちっちゃい歌でもあると思うのです。君に恋をしただけで、僕の世界はこんなにも変わって見える。特別じゃない、形もない、ありふれた心の動きひとつで世界は変わるのだ。主観の話だ。この「馬鹿でかいようで相当ちっちゃい」感じは、主題歌になってたドラマにも通じるかもしれない。
そう、ドラマですよ。ちょいちょい見てたよ。恩田さんに夢中でしたよ。伊野尾革命。
JUMPちゃんは近くて遠い。ワチャワチャしてかわいらしく親しみやすい一方で、どうしようもなくアイドルである。切ないほどの高みにいる。

もう夢追い人じゃないんだ 見えない明日も探さない

http://j-lyric.net/artist/a04d4b4/l02fdd4.html

「夢のような夢を見ましょう」と歌っていたいたいけな少年たちも今や全員が成人して、夢が夢じゃなくなったのだなあ。彼らが目指すのは「ここではないどこか」ではない。地に足をつけて歩く先に必ずある未来だ。大人になるって悪くないな。
歌割が妙に好き。フォーメーションダンスもMVも好きです。いつか生オケをバックに聴いてみたい。

5位: ツバサ/Kis-My-Ft2

一点の曇りもないきらめきは、その純度の高さゆえ、かえって鼻の奥がツンとするような切なさを連れてくる。ずっとずっとこういう曲を歌えるアイドルグループでいてほしい。芸人並みに体を張っても、ブサイクと呼ばれても、30になっても40になっても捨てないでほしい。

疲労感や徒労感にまみれてる時に不意打ちで耳にすると、うっかり泣きそうになる良曲。まぶしい。アイドルの尊さってこれだ。このチャンネルずっと保ってほしい、という意味では光のシグナルにも通じるものがある。
ツアーでは藤ヶ谷さんの美しさが最高潮に際立っていた。この曲の藤ヶ谷さん大好き。



現場部門

Kis-My-Ft2 2014 Concert Tour Kis-My-Journey

セットリストから演出から衣装から作り手の意図が伝わってくる、コンセプチュアルで過不足のない構成に感心していたら、メンバーのセルフプロデュースと聞いて嬉しかったし頼もしかった。部分で見ると振れ幅が大きいのに、不思議と全体の均衡がとれている。ツアーの構成から受けるそんな印象は、キスマイというグループそのものの特徴でもある。「今のキスマイ」が最大出力でぎゅうぎゅうに詰まった、退屈する暇のない3時間。ツアーそのものが楽しかったのと同時に、これからのキスマイが楽しみになるツアーでした。

書きたいことはだいたいこっちに書いた。


未音源化部門は今回スルーしてもうた。遭遇するような現場にあんまり行かなかったからなあ。




2013年と2012年の投票内容もついでに発掘したんだけど*4、キスマイの曲を1位にしたことってまだないんだな〜*5。迷いなく1位に選ぶ2015年になるといいな。
あとコンビ投票やるって聞いたので、藤北にぶっこみたくなる2015年だといいなあ*6。どうかなあ。




年に一度のお祭り楽しかった。お疲れ様でした!

*1:なお、主語が「わたしたち」なのは言葉の綾です。新規がナマ言って申し訳ない

*2:『with』2014年10月号

*3:主催さんもありがとうございます

*4:2011年まではぼんやり眺めていた

*5:13年はJoy!!(SMAP)、12年はチャンカパーナ(NEWS)

*6:前回2012年はタッキーと翼に入れた